FX相場解説

サルがでも勝てる相場、人間がボロ負けする相場

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自分はポンド円をほぼ専門にずっとやってきたが、最近FXを直接他人様に教えるようになって改めて思うのは

「どんな通貨でも稼ぎやすい相場と稼ぎにくい相場(=利益よりも損失を出す確率が高い相場)があり、稼ぎやすい相場でやった方が圧倒的に稼ぎやすい」

という至極当たり前のことだ。

「稼ぎやすい相場でやった方が圧倒的に稼ぎやすい」というのはトートロージー(同義語反復)だが、この界隈で結構見過ごされている真実だ。

扱う通貨を絞ることにはメリットもあるが、同じくらいのデメリットもある。

同一通貨でのトレードに拘り、勝っては負けての繰り返しで、破産はしなくても一向に資産が増えないというトレーダーも多い(自分もそういう時期が長くあった)。

「そもそも、あなたはなぜトレードに取り組むのか?」

という根本的な目的を思い出してほしい。

天底を取ったり、難しいレンジ相場で巧みに売買し、それをSNSで披露して「他人の賞賛を得たい」というのが目的だったら、難しい相場でも果敢にチャレンジしなければならないが、「お金を稼ぐ」ことが目的であれば、わざわざ損をしやすい相場に手を出す理由はない。

特に稼げていないトレーダーならなおさらだ。

人の脳には報酬系という仕組みが備わっているので、勝てればもっとトレードしたいとなるし相場に対する純粋な興味も湧く。

その逆に、負けが続けば損を取り戻すためのトレードは行っても、純粋に興味をもってチャートや相場に向き合う気持ちはどんどん減退していく。

前置きが長くなったが、勝ててない人は無理に難しい相場に取り組むのではなく、簡単な相場を探してそこでやるべきあり、この記事ではそういう相場の探し方を説明する。

(なお、トレードスタイルとしては、スキャルピングやデイトレを前提としているが、考え方自体はスイングトレードでも同じだ)

 

稼ぎやすい相場の探し方

これから具体的な探し方を説明するが、「稼ぎやすい相場の探し方」=「環境認識」のやり方でもある。

「環境認識」というと「売りか、買いか、様子見か決めるためのもの」という風に思っている人が多いと思う。

その通りではあるが、売りか買いかというのはド素人でもわかる。

安定的に勝ち続けるために一番重要であるにもかかわらず、最も難しいのは「様子見すべき相場(環境)を見極める力」だ。

様子見すべき相場=手を出すべきではない相場=よくわからない相場であり、これを正しく認識できさえすれば資産が増えても減ることはない。

 

さて、稼ぎやすい相場の条件は次の3つだ。
(上昇トレンドを例に説明しているので、下降トレンドの場合はその逆になる)

  • 条件①:4時間足の20SMA(※)(単純移動平均線)が上昇トレンド、かつローソク足が20SMAの上にある
  • 条件②:1時間足の20SMAも上昇トレンド、かつローソク足が20SMAの上にある
  • 条件③:1時間や15分などのローソク足が「ごちゃごちゃしていない」(できれば4時間足も)

(※自分はフィボナッチ数であることから20SMAではなく21SMAを使っているが、一般的なのは20SMAなので、ここではそちらを採用した)

 

この3つの条件を満たしている相場が「稼ぎやすい相場」であり、逆に満たしていない場合は「稼ぎにくい(=損をしやすい)相場」である。

 

移動平均線でトレンドを認識する

まず条件①と②について説明する。以下のチャートを見てほしい。

【ポンド円 4時間足】

最近のポンド円の4時間足チャートだが、綺麗な上昇トレンドを描いている。

この中でも赤い丸で囲ったところを狙っていくことになる。

 

【ポンド円 1時間足】

上の画像は、4時間足の最後の赤い丸印付近をピックアップしたもの。

ざっと見ても1回で20~30pipsほど稼げそうなエントリーポイントが複数ある。

エントリーの仕方の詳細は別の記事で説明するが、1時間足が20SMAより上にあるときや、20SMAより下になったローソク足が上に戻るタイミングで買えばよい。

初心者でも取りやすい相場だ。

(「初心者でも取りやすい」と書くと、ちょっと経験のある人だと「そんな簡単なところでなく、もっと難しい相場を攻略したい」と思いがちだが、「何のためにFXをやるのか?」という目的に立ち返ってみてほしい。

難しい相場で肝を冷やしながら取った30pipsも、楽勝な相場でYouTubeでも見ながら取った30pipsも、その価値はまったく同じだ)

 

次に条件①に合致しておらず、手を出すべきでない相場の例も挙げておく。

【ポンド円 4時間足】

黄緑の四角で囲ったところは、移動平均線が横ばい(気味)でトレンドがはっきりしていない。

出来上がったチャートだと勝てそうに見えるところは複数あるが、移動平均線が横ばいということは売りと買いが拮抗し相場自体が迷っているという証左であり、損を出しやすい環境であることは間違いない。

また、移動平均線が示すトレンドと逆方向にローソク足が位置している(上昇トレンドならば、移動平均線よりもローソク足が下にある状態)ときも、様子見した方が無難だ。

 

ごちゃごちゃしていない相場とは?

条件③は条件①②と違ってわかりにくいが、“ローソク足がごちゃごちゃしている例”を挙げて説明する。

<ローソク足がごちゃごちゃしている例>

  • 陰線と陽線が交互に出る
  • 移動平均線とローソク足が絡み合っている
  • 長い髭付のローソク足が頻発している
  • 長めの陽線と陽線がセットで出現(※)

(※この場合、基本的には「髭」として見ることができるが、1時間足や4時間足がこういう形になるということは「値動きが荒い」わけだから、すぐに飛びつくのはなく、荒い波が収まってから慎重にエントリーした方がよい)

 

具体的なイメージについては、以下のGOLDのチャートを見てほしい。

【GOLD 1時間足】

陽線と陰線が交互に出たり、髭の長いローソク足が続くのは、売りと買いが交錯し、相場全体が上に行くのか下に行くのか迷っているという証拠だ。

(陰線と陽線が交互に出るような相場では、必然的に移動平均線の傾きは横ばいになり、ローソク足は移動平均線の周りを絡むように動く。)

最終的には大きな流れ(上位足の方向)に行く可能性が高いといえ、しばらくは上げては下げ、下げては上げ、という不規則な値動きになることが多く、損切りに引っかかりやすい。

だからローソク足がそういう動きになったら、新規のエントリーを控えるのはもちろん、既存のポジションはできるだけ早く決済した方が良い。

(なお、これも結構重要なことなのだが、トレンドが転換する時も、(例えば上昇トレンドから下降トレンドに転換する場面では)今までのトレンドが続くと考えて買う側と、転換を見越して売る側が激しく衝突するので、上記のような方向がはっきりしない値動きになることが多い。)

 

以上、1時間足を例に「ごちゃごちゃしている相場」について説明したが、たとえ条件①や②を満たしていても、下位足がごちゃごちゃしてきたら方向性がはっきりするまで様子見した方がよい。

例えば昨日のポンド円などが好例だ。

【ポンド円 15分足】

どんな通貨でも稼ぎにくい時がある

ざっくりだが「稼ぎやすい相場」と「稼ぎにくい相場」について説明した。

どんな通貨でも手を出さない方がよい場面は必ず出てくる。

扱う通貨を一つの通貨に絞ると、今までの流れがわかるのでトレードしやすいというメリットはあるが、手を出すべきではないところでトレードをして、トレンドで稼いだ利益を吐き出してしまう人も多い。

ポジポジ病というのは結構根深いので、手を出すべきではないとわかっていても、ついつい手を出して火傷してしまうという人は少なくないはずだ。

扱い慣れた通貨でも、流れがはっきりしないところでがちゃがちゃトレードするくらいなら、慣れておらずともトレンドがはっきりしている通貨でトレードした方が絶対に勝ちやすい。

監視通貨を増やしすぎると混乱するというデメリットもあるが、「メインの通貨のほかに3、4種類サブで監視する通貨も取り入れ、メイン通貨の方向がはっきりしない間はサブ通貨を重点的に見る」方が、特に勝てていないトレーダーにとっては有益だ。

 

以上